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株式会社Glover Transshipの海外展開ブログ


米国金融政策〜FRBの過去10年の変遷〜

海外現地事情

2017年11月3日 13:46   7

米国市場と日本市場は大きく異なる。
日本は銀行融資による投資制度が主流だが、アメリカは今やVC、PEといったエクイティ市場の方がメジャーである。
しかし、日本市場と米国市場は常に連動した市場であり、
米国の金融政策は日本にも影響を及ぼす。

ここ数日ニュースになっているが、米国の中央銀行であるFRB米国連邦準備制度理事会の議長はジャネット・イエレン氏からジェローム・パウエル氏へと予定だ。
このFRBの政策変遷をグリーンスパン氏の時代まで及ばず、
バーナンキ議長時代から見てみる。
バーナンキ議長の政策といえば、「ヘリコプター政策」と呼ばれる量的緩和政策が有名である。
マネタリズムという通貨主義の姿勢(それもそのはず彼の師こそ代表する新古典派経済学者でマネタリズムの提唱者のミルトン・フリードマンである)を取った。
マネタリズムとは一般的にはケイジアン(ケインズ経済学主義)との対立項として樹立された言われる。また、それまでFルーズヴェルトのニューディール政策やケインズ著『雇用利子および貨幣の一般理論』が代表に挙がる「政府雇用」による市場救済措置という<社会福祉的アプローチ>から「貨幣供給量の増加」による<「見えざる神の手」に委ねた競争市場または市場原理>に基づく政策を行うというものである。ただ、この文言からもわかるようにマネタリズムというのはケインズ経済学を踏襲したものであり、一概に対立項とは言えない。
またバーナンキ議長はリーマン・ショックという未曾有の世界恐慌が起きた時期であったため、早期の救済・抑制策として量的緩和に踏み切った。
現在のイエレン議長はバーナンキ議長の後に任されたことから、この量的緩和政策の調整に担った。
就任当初は不安の声も大きかったが、自身の師でありバーナンキ氏やECBドラギ議長の師でもあるスタンレー・フィッシャー氏(前イスラエル銀行総裁)がFRB副議長に就任すると、次第に世論も安定していった。
イエレン議長は量的緩和の絶妙な調整と巧みな言い回しによって市場を翻弄し、米国市場の回復させていった。
追加の貨幣供給をストップさせてみせたのも彼女だ。
一方で、FRB内でタカ派とハト派でしばしば衝突していた印象も受ける。
就任当初から騒がれているFOMCでの利上げ発表は未だ行われていないが、その理由としては米国市場の登り方、回復具合を伺っていたからである。
しかし、今回議長退任直前ということで利上げに踏み切るとの見込みもある。

そして、次期議長になる見込みであるのが、パウエル氏である。
老舗PEファンドのカーライル出身ということからもまさにトランプ大統領の好みの人間である(詳しくはトランプ大統領の経歴をご覧ください)。
フィッシャー氏もトランプ氏就任を受けて辞任してしまったが、今回はイエレン氏まで退任となり、FRBはもはやホワイトハウスから<独立した>組織ではなくなってしまったといえよう。
またパウエル氏が今後どのような政策を行うか楽しみではあるが、いずれにせよ過去から引き継いだ<利上げ>の問題に当面取り組まなくてはならないだろう。

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