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インバウンド需要を喚起できるか?訪日外国人向け免税拡充へ

海外現地事情

2017年12月5日 10:15   5

観光庁によれば、2016年の訪日外国人一人当たりの旅行支出は155,896円で、2015年の176,167円を下回りました。「爆買い」の代表格である訪日中国人の一人当たりの旅行支出に関しても、2015年は283,842円だったのが2016年には231,504円と、52,338円も減少しています。

政府・与党は消費税の免税措置拡充で訪日外国人の消費拡大を促したい考えで、来年度から新しい免税措置を実施する方針を固めました。

現在は訪日外国人が日本で買物をした場合、化粧品や食料品などの「消耗品」と、家電や衣料品、工芸品などの「一般物品」とに区分され、1回の買物につきそれぞれで5,000円以上購入しなければ消費税の免税対象になりません。そこで今回の免税措置では具体的に、訪日外国人から分かりにくいという意見があった「消耗品」と「一般物品」の区別をなくし、どの品目でも購入額が合計5,000円以上になれば消費税の免税対象となるように変更されます。上限は50万円です。

また、消費税の免税手続きを電子化することで訪日外国人の利便性を向上させ、買物をしやすくさせることも狙います。現在は訪日外国人が消費税の免税を受けるためには、対象商品の購入時に購入記録票を受け取り、パスポートに貼り付けられた購入記録票を出国時に税関で提出する手続きが必要です。今回の措置により、購買情報などを免税店で電子データ化して送信、税関で確認できるようになるため手続きが簡素化されます。

以前知り合いの中国人から、商品購入後に購入記録票をパスポートから取ってしまう人がいると聞いたことがありますし、大量に免税品を購入した場合は複数の記録票がパスポートに貼られ、税関での作業が増えるといった問題も指摘されていましたが、今回の措置でそのような問題も解決されそうです。

消費税免税手続きの電子化を円滑に進めるためには、できるだけ多くの店舗でシステム導入をする必要があります。2017年10月現在、日本全国で消費税の免税店は42,791店舗あり、半年前に比べても2,259店舗増えています。全ての店舗に導入するまでには時間がかかりそうですが、まずは百貨店や家電量販店、ドラッグストアのような免税取引の多い店舗への働きかけをしていき、オリンピックが開催される2020年までには全ての店舗で対応可能にするつもりのようです。

2008年 6 月 20日に開催された第 12 回観光立国推進戦略会議において、インバウンドの中長期的戦略として「2020年までに訪日外国人数を2,000万人にする」という提言がなされました。その目標は4年も前倒しで2016年に達成され、現在は「2020年までに訪日外国人数を4,000万人にする」ことが目標として掲げられています。

インバウンド需要はいまや、日本経済の成長に欠かせないものになりつつあります。訪日外国人数が増加し、対応できる小売店舗も増えれば日本企業にとってビジネスチャンスにもなります。訪日外国人の受入体制が整ってきている今、メーカーにとっても、どのように自社商品を購入してもらうか、さらに帰国後のリピート購入にいかに繋げるかを戦略的に考えることで、今後の自社成長の一助にできるかもしれませんね。

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