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(メディア掲載)【川崎大輔の流通大陸】インドネシアで探る自動車アフタービジネスの魅力とは?

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インドネシア

2017年12月23日 15:13   2

2017年8月にインドネシアに1か月滞在しインドネシアの自動車市場について調査を行う機会を得た。日本の自動車アフタービジネスの企業にとっては大きな優位があると感じた。

<コラムURL>
https://response.jp/article/2017/10/16/301107.html#_=_

<コラム内容>

◆モータリゼーション期に求められるアフタービジネス

2016年のインドネシアの新車販売台数は106万台、前年比4.7%増となった。政府が普及を目指す低価格・低燃費の「LCGC(ローコスト・グリーンカー)」に人気が集まり、新車販売全体を押し上げた結果となっている。今後の展望として、自動車市場としての魅力は更に高まっていくだろう。アセアン最大の人口をもつ巨大市場であり、自動車購入可能な潜在的中間層が増加することで、本格的なモータリゼーション期に突入するためだ。

モータリゼーションとは、自動車が普及して生活必需品となることで、ある国における自動車販売・保有台数が急激に増加することだ。一般的に1人あたりGDPが3,000ドルからモータリゼーション期に入ると言われている。現在、インドネシアは約3,300ドル。2020年には$4,800達成の見通しだ。モータリゼーションの前半期には、自動車の伸びが大きくなり始め、反対に二輪需要の停滞が始まる。まさにインドネシアの市場が、モータリゼーション期に突入している。自動車市場がこれから加速するだろう。モータリゼーション期において自動車アフターマーケット構築は重要なファクターとなる。

◆ インドネシアにおけるビジネスの課題

インドネシアでビジネスを行っていく課題は、インドネシア政府の規制やルール、更には宗教問題がビジネスをややこしくさせている。「自動車業界における法律が未整備です。車検や登録、更には運転免許などのルールもしっかりと整っていません。また全てのビジネスに当てはまると思いますが、効率や生産性が低いです。イスラム教では1日5回のお祈りや、ラマダンなどはかなり長い間ビジネスが停止してしまいます」(インドネシアへ進出した日系企業)。しかし「郷(ごう)に入れば郷(ごう)に従うことが大切だと思っています」指摘する。つまり日本的なやり方を押し付けても難しく、彼らの文化を尊重してやっていく必要があるということだ。

中古車ビジネスで言えば車両の品質の正確さや透明性、更に顧客主義など、愚直に説明し教育していく必要がある。日本では当たり前のことがインドネシアにはない。

どの国も最初、自動車アフタービジネスはグレーなマーケットだ。ブローカーによる関与度合いが高く、車両状態に見合った価格での取引が難しい。情報などはエンドユーザーに伝えずに利益を得るという構造が一般的だ。インドネシアに進出している日系自動車関連企業の日本人トップは「品質や生産性を上げるために、インドネシア人の価値観を認めています。やってもらう仕事の目的・責任・その達成効果を個々人としっかり共有するようにしています」と語る。そういう意味では、人材を育てることが差別化になっていくように感じた。

◆インドネシアで自動車アフタービジネスを行う魅力

インドネシアの魅力は「参入するには手ごろな市場であることです。インドネシア人は親日的ですし、市場規模も大きく将来的な可能性も感じられます。宗教も許容できます」と業界ジャーナリストは語る。更にその後「ただし、日本から来て同じ土壌で戦ってはダメです」と付け加えた。

現在、インドネシア国内の1,000人あたり保有台数は日本の約600台に対して約80台前後。中古車ビジネス、自動車アフタービジネスはまだまだ伸び代がある。これから更に拡大する余地は大きい。

地方における中古車市場もこれから活性化するだろう。インドネシアではジャカルタ特別州が最大の市場となってはいるが、隣接する西ジャワ州、東ジャワ州などでも市場規模は大きい。スラバヤ(ジャワ島)、メダン(スマトラ島)、マカッサル(スラウェシ島)など人口100万人以上の都市が10か所ある。

現在のインドネシアの中古車市場は、昔の日本と同じような状況だ。1990年ごろまでの日本の中古車市場は、店頭価格が表示されていないケースも多かった。その方がブローカーにとっても販売店にとっても何かと都合が良い場合が多い環境だった。価格は非表示、中古車ディーラーは客を見て販売価格を決める売り手優位の市場で買い手としては、車に詳しくなければボッタクリにあうような時代だった。

しかし、オークション取引が出てきて、オークション価格の公開による公正な価格情報。またガリバーなどの買い取り専門店の出現によって均一的な査定方法などよって流通が拡大。買い取り店ができたことで顧客は新車ディーラーへの下取りに出さず、自らが高価買い取りのお店を探すようになった。顧客は適正価格で売却ができるようになった。それによってブローカーの役割がなくなった。

日本の変化をインドネシアもたどるとすれば、日系企業はインドネシアの将来を見通せる優位な立ち位置にいる。日本はモータリゼーション期を経験し、多くの課題を解決してきた。解決してきた経験をインドネシアに持ち込める。日本企業には大きな優位性があるのを、もっと日本人自身が認識をすべきではないだろうか。

<川崎大輔 プロフィール>
大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年半ばより「日本とアジアの架け橋代行人」として、Asean Plus Consulting LLCにてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア経済研究センター外部研究員。

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