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(メディア掲載)【川崎大輔がみるアセアンアフターマーケット】稼げるアセアン自動車アフターマーケット

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2017年12月26日 07:56   4

2017年6月25日発行の、業界最大誌「整備戦略」(日刊自動車新聞社発行)に掲載されました。マレーシアの自動車中古部品の現地市場の情報を書かせて頂きました。

【川崎大輔がみるアセアンアフターマーケット】稼げるアセアン自動車アフターマーケット

2017年に入りタイ、ベトナム、カンボジア、フィリピン、スリランカを訪問してきた。これらの国の市場を自らの目で見る中で、アセアンでは整備を中心とした自動車アフターマーケットの拡大が加速していくことを確信した。

◆獲得すべき市場、アセアン
以前よりアセアンは日本の企業にとって重要な地域であったが、徐々に進出の目的も変化してきている。以前は自動車の製造コスト削減が主たる目的であった。しかしそういった目的が減少し、アセアン市場での販売拡大にシフトして、獲得すべき市場として捉えられている。

日本国内の消費が年々減少傾向を続ける中、日本の自動車メーカーは各社とも新たに収益の獲得が見込まれる市場への参入を本格化させようとする動きが出てきている。その中でも、多くの自動車メーカーが目を向けているのがまさにアセアン市場だ。

タイの首都バンコク。朝夕のラッシュ時は車で道路が埋め尽くされる。クラクションの音とごった返す車を数センチの幅でかわして走る大量のタクシー。

渋滞中の道路を見渡すと走っている車は、ヴィオス(トヨタ)、カローラアルティス(トヨタ)、シビック(ホンダ)、CR-V(ホンダ)、ミラージュ(三菱)、マーチ(日産)、D-MAX(いすゞ)、ハイラックスヴィーゴ(トヨタ)と、日本メーカーの車ばかりだ。「日本の車はいい。デザインも良くて安心。タイではトヨタが人気」(バンコクの男性会社員)という。

◆アセアン自動車市場の3つの変化

アセアン自動車市場で大きな3つの変化が生まれている。1つ目は、環境対策による代替エネルギー推進、排ガス・燃費規制の強化、およびエコカーと呼ばれる低燃費小型車政策だ。これによりCNGなどの代替エネルギーやハイブリッド、電気自動車の市場が拡大し既存のセグメントが変化していく可能性がある。また、タイのエコカー政策、インドネシアのLCGC(ローコストグリーンカー)政策などにより小型車の市場が拡大をしてきている。2つ目は、CLMV市場の成長である。カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムなどの新興市場の成長によって獲得市場としての魅力が増加する。3つ目は、最も重要な変化となる市場統合だ。

2015年末のACE(アセアン経済共同体)で、域内市場の拡大、流通活性化が期待できる。統合により新規ビジネスやニッチセグメントへの新規参入者が増えるだめだ。

このようなアセアンにおける自動車市場の変化を見据えながら、ある程度成熟した自動車市場に新たな商品とサービスを提供していくという動きが出てきている。特に日系の中小企業にとってはチャンスだ。

なぜならタイやインドネシアでは日本車の市場シェアはすでに90%を超え、周辺のアセアン諸国においても自動車市場が拡大してきている。新車販売ではすでに一定規模の現地の財閥を中心としたプレーヤーが存在しており、ブルーオーシャンとは言い難い状況になってきている。そこでこれから注目するのが、アセアン市場における日系企業主導による自動車のアフターマーケットビジネスとなる。

◆自動車アフターマーケットとは?

自動車アフターマーケットとは新車販売後に発生してくる自動車付帯ビジネスの総称だ。大きく中古車、自動車整備、カー用品・補修部品、自動車金融、その他関連サービスの5つの分野で構成される市場である。

中古車市場に含まれる主な参入ビジネスとしては新車ディーラー(中古車部門)、中古車ディーラー、中古車輸出事業、オートオークションなどを指す。自動車整備市場は文字通りの整備業者で修理や補修メンテナンス、最近では外国人整備士の紹介などの需要が急増している。カー用品・補修部品市場はカー用品販売、交換部品、中古やリビルドのリサイクル部品の販売や輸出事業など。
自動車金融市場はオートローン、自動車保険、さらに賃貸事業の自動車リース、レンタカーなどが含まれる。

最後のその他関連サービスとは、ネット会社主導の自動車関連ビジネスだ。中古車ウェブサイトや配車アプリを始めとする、各カテゴリーでスタートアップが勃興している。これらの一連の取引を含む市場を自動車のアフターマーケットと呼ぶ。

アセアンにおける自動車アフターマーケットは、市場を把握することが非常に難しい。流通システムが整備をされていなく、さらに統計データもないためだ。しかしながら自動車アフターマーケットは、一般的に新車市場が成長することによって、マーケットが生まれ成長をしていくことになる。

自動車の需要が拡大しているアセアン地域は、中間所得層の急増が新車市場の拡大を支えている。この旺盛な新車購買欲に比例して、アセアンで急速に伸びる可能性を持つ市場が自動車アフターマーケットと言える。アセアン地域の人々の所得向上とともに、「安かろう、悪かろう」から「多少高くても品質重視」と考えにシフトしてきている。「価格も大事だけれど、自分が運転するものだから、製品保証をしてくれたり、品質やサービスが安全な方が良い」(バンコクの男性会社員)。実際に現地を訪問して自らの目で市場を見て、現地のユーザーの話を聞いてみれば「日本の製品・サービスがほしい」という層が確実に増えているのを理解するだろう。

自動車整備関連でアセアン諸国に進出している日本人経営者は、「日本で当たり前のサービス提供などがまだ整っていない。整備ビジネスから波及するビジネスなどの周辺ビジネス、例えばコーティングやチューニングなどもアセアン諸国にはほとんど入っていない。ブルーオーシャンの市場がまだたくさん残っている」と語る。

アセアンにおける整備を中心とした自動車アフターマーケットは、日本の中小企業にとって稼げる市場だ。これからはフローからストックへ、そして新車を販売して収益を得る形からアフタービジネスでの収益へとシフトしていくためだ。長期的な視野を持ちアセアンでのビジネス展開に取り組むことが需要な意味を持つ。ACEの発足と共に自動車アフタービジネスの動きが加速されていくことは間違いない。

<川崎大輔 プロフィール>

大学卒業後、香港の会社に就職しアセアン(香港、タイ、マレーシア、シンガポール)に駐在。その後、大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年より自らを「日本とアジアの架け橋代行人」と称し、Asean Plus Consulting LLCにてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。専門分野はアジア自動車市場、アジア中古車流通、アジアのアフターマーケット市場、アジアの金融市場で、アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア経済研究センター外部研究員。

https://ameblo.jp/kawadai1/entry-12323637426.html

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