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【川崎大輔のアセアン自動車ニュース】2018年よりベトナムが自動車部品関税ゼロへ

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ベトナム

2017年12月30日 10:43   3

ベトナム政府は2018年1月から、主要な自動車部品の関税をゼロにする。東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体の完全実施で域内からの輸入車の関税が撤廃されることに合わせ、国内の自動車組み立て産業を保護する。

ベトナム自動車工業会(VAMA)によれば、ベトナムでの国産(VAMA未加盟メーカーを含む)と輸入車の2016年の自動車販売数は、前年比24%増の30万4,427台となった。ボリュームはインドネシアやタイと比較すると少ないのは事実だが、近年の成長率はアセアン諸国随一だ。

乗用車は27%増の18万2,347台、商用車は19%増の10万6,347台となった。その他1万5,733台が特別車両だ。生産に関しては、国産のノックダウン(CKD)生産による国産車が22万8,964台。対前年比で32%の急増だ。輸入車(CBU)が7万5,463台になる。

経済成長で自動車を購入する中間層はますます増えるとみられている。ベトナムの魅力は約9,000万人もの巨大な人口、更に国民の所得水準の向上による中間・富裕層の拡大によって消費市場の成長が大きく見込める点である。一般的に国民1人あたりGDPが3000ドルを超えるころ、そして人口1,000人あたりの自動車保有台数で見ると60台へ到達するあたりからモータリゼーションが始まると言われている。

ベトナム国内の1000人あたり保有台数は日本の約600台に対してまだ25台前後である。自動車普及率がまだ低く拡大する余地は大きい。国内での自動車生産に関しては、どんどんと国家レベルでスピーディーに取り組んでいく必要がある重要なことだ。

今回の自動車部品関税ゼロの対象は、新車販売の7割を占める9人乗りであって、排気量2000cc以下の自動車の部品が対象となる。現在は10~30%程度の関税がかかっている。1月以降、自動車メーカーは排ガス規制、生産台数、現地調達率などで一定の条件を満たせば関税ゼロで輸入できるようになる。

2018年1月からはASEAN経済共同体でタイなどから輸入車の流入が増え、価格が1~2割下がることが予想されており、足元では消費者の買い控えが広がっている。

ベトナムでは自動車産業を中核に位置づけているものの、裾野産業が育っていないことから輸入部品に頼っている。トヨタ自動車、ホンダなど進出済みの外資メーカーも、ベトナム生産の採算が合わなくなれば撤退のリスクがある。

2020年の工業立国を目標に掲げ、産業育成を急いでいるベトナムとしても国内の自動車産業を積極的に支援をしていく必要もある。同時にアセアン域内の自由化を目指した対応も進めていく必要がある。

アセアンの統合とはまさに対話の統合。すぐに物事がうまく回らないが、アセアンは決して動きを止めることはない。ベトナムが関税をなくすということも自国の利益だけを考えているわけではないだろう。

https://ameblo.jp/kawadai1/entry-12334964916.html

<川崎大輔 プロフィール>
大学卒業後、香港の会社に就職しアセアン(香港、タイ、マレーシア、シンガポール)に駐在。その後、大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年半ばより「日本とアジアの架け橋代行人」として、Asean Plus Consulting LLC にてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。専門分野はアジア自動車市場、アジア中古車流通、アジアのアフターマーケット市場、アジアの金融市場で、アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア研究センター外部研究員。

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自動車業界誌「整備戦略」(1月号)【この人に聞く】掲載