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ハラル認証化粧品でイスラムマーケットに商機を見出す!

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2018年5月9日 08:52   4

ハラル(Halal)とはイスラム法に照らして合法なもののことだが、最近、ハラルマークのついたラーメン屋が全国に相次いで出店するなど、ニュースで耳にすることも多いことだろう。

昨今のインバウンド増加に比例して、東南アジアをはじめとしたイスラム諸国からの来日観光客も増え、イスラムマーケット需要がにわかに高まりを見せている。2004年には約15万人だった訪日ムスリム旅行客は、2016年に約70万人まで増加し、2020年には140万人になると予測されている(参照:ジャパンムスリムトラベルインデックス2017)。

さらには、シンガポールの消費者調査機関、アジアコンシューマーインサイト研究所によると、2019年までにムスリム消費者の年間の支出は730億ドル(約8兆2200億円)に達するとの報告が上がっている。この拡大市場に目をつけ、メイドインジャパンのハラル取得化粧品を武器にイスラム市場に打って出たのが、株式会社マックスプランである。

両親の病気が人生の転機に

社長の関雅文氏は、もともと総合商社で合成樹脂製品やガラス繊維製品などの輸出入ビジネスを担当していたという。30歳を過ぎた頃、父親が心筋梗塞、母親が乳がんを患ったことがきっかけとなり、健康について真剣に考えるようになる。幸い両親は一命を取り止めたものの、病気にならないようにするための「予防医学」について勉強するようになり、ついには独立を決意。

「今でこそ予防医学を含めた健康産業というのは一大マーケットとなって、錚々たる大企業が参入していますが、その時は正に黎明期。予防をするという考え方が無かったため、発病のメカニズムや予防の重要性を説く、いわゆる啓蒙活動から始めました。」懐かしむように当時を振り返る関氏。以降35年間にわたって業界を牽引している。

中小企業でも海外に製品をPRできる時代に

もともと総合商社で輸出入を手がけていた同氏は、価格が高くても品質を重視して購買する層が世界中に多くいることをよく知っていた。ただし、当時の海外販路開拓方法といえば、現地に駐在員を派遣し、その駐在員がローカルマーケットを開拓するというもの。それには莫大な資金が必要となるため、多くの中小企業と同様に二の足を踏んでいた。転機が訪れたのは約4年前。インターネットを使うことで、日本にいながら海外に販路を作るという方法を知ったことである。

「インターネット上でPRしていくことで日本にいながら各国のバイヤーと接点が作れるという考え方に共感しました。」関氏はAlibaba.comに出展して海外展開に着手することを決める。

ハラル化粧品に目をつけた理由とは

最初にAlibaba.comに掲載したのは美顔器やゲルマニウムネックレスなどの美容・健康グッズ。Alibaba.comを通じて得た引き合い数は2年半で400件近くと、メイドインジャパンの商品に対して興味を持つバイヤーが世界に数多くいることが確認できた。そのうち100件弱はトライアルオーダーまでつながったが、その後のリピートになかなか繋がらないという課題があったという。

国ごとに分けて引き合いを分析してみると、中近東諸国やシンガポール、マレーシア、インドネシアなどのイスラム圏からの引き合いが一定数あることに気がついた。国内の取引先にハラル認証を受けたサプリメントをマレーシアに販売している企業があり、イスラム市場に興味を持ったことからハラルの基準や市場について本格的に調べ始める。

ハラル市場の中で特に目をつけたのは化粧品分野。ハラル化粧品の市場規模は2014年時点で年間約2兆円、そして2019年にはその倍の4兆円にまで拡大すると言われている(参照:NDTV)にもかかわらず、そこに参入しているプレーヤーはほとんどがヨーロッパやアメリカの企業だった。また、その市場規模のうち、多くを占めているのが口紅やアイシャドウなどのメイクアップ用品で、基礎化粧品が極端に少ないことにも気が付いた。さらに敬虔なイスラム教徒の女性というのは1日5回の礼拝時に毎回化粧を落とすという。それなのに基礎化粧品があまりないとなれば肌のダメージに悩んでいる女性は多いだろうと予想した。

「基礎化粧品は用途によって使い分けるのが面倒なのですが、オールインワンジェルはそれらを一つで解決します。日本市場でもオールインワンジェルは大成功したので、これ1本でスキンケアと美白になるというところを上手に宣伝していければ、海外に対しても上手くいくのではないかと考えました。」
そうしてハラル認証オールインワンスキンケア用品の開発に踏み切った。

待ちの姿勢ではダメ。市場を自ら作る

ハラルという言葉は知っていても、実際に商品化まで行動する企業は少ない。実際、2017年当時でもハラル認証を受けたオールインワンタイプの基礎化粧品というのは日本初だったという。これについては今の日本企業に漂う空気が影響していると関氏は考える。

「最近の日本企業は大企業も含め、新しいことにチャレンジをするよりも、すでに成功してるモデルケースをなぞるような内向き志向になっているように感じます。すごく成功しているというケースを聞かないから、参入しようとしないのではないでしょうか。」

日本製品にはイスラムに限らず、世界中の人が興味を持っているし、欲しいというニーズがある。世界各国から日本企業に対するリクエストを多くキャッチしてきた関氏だからこそ、それに応えられていない日本の現状に危機感を覚えているのだろう。まだ世の中に顕在化していないニーズ、潜在的にこういう需要があるだろうというものについて、提案しながら市場を作るということを続けてきた。海外も同じだという。

「国内でも海外でも待っているだけでは何も変わらない。大企業は数字や実績がないとなかなか動けないかもしれないが、ベンチャー的な動きができる中小企業にとってはチャンス。最後の責任は自分で取るという気概が中小企業の経営者には必要だと思います。」

今年で古希を迎えるという同氏。リスクをチャンスと捉えて積極果敢に挑戦していく姿勢はますます磨きがかかっていきそうだ。

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