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アリババ株式会社の海外展開ブログ


安全で心地よいオーガニック製品を、世界中に届けたい

支援事例紹介
販路開拓
米国

2018年5月22日 12:19   2

消費者意識の高まりから、年々拡大を続ける世界のオーガニック市場。日本では、オーガニック製品は特別な人が選ぶものでニッチな市場ととらえられがちだが、「オーガニック先進国」と称されるアメリカの市場は2016年に470億ドルに達するなど、世界規模でビジネス展開に成功している企業も現れている。

今回、取材させていただいたIKEUCHI ORGANIC株式会社は、最大限の安全と最小限の環境負荷でテキスタイルを製造し、販売まで手がけるトータルオーガニックライフスタイルカンパニー。
1953年、今治市でタオルメーカー「池内タオル工場」として創業し、2014年に今後の方向性を示すため、社名を変更した。

タオルの原料となるコットンの安全性を追求する意志を込め、「2073年(創業120周年)までに赤ちゃんが食べられるタオルを創る」という企業指針を掲げる同社は、環境にやさしく、安全で心地よいオーガニック製品を届けるため、長年試行錯誤を続けてきた。
2014年には、東京南青山に直営店をオープン。製品の心地よさを肌で体感できる場を設けている。

「ここ1、2年は若い方の来店も増え『日用品こそ良いものを使いたい』という考え方の広まりを感じています。長く使っていただくものなので、新品だけでなく、洗濯後の質感なども確かめていただけます」

そう話してくださるのは、広報の牟田口武志さん。
外資系ECサイト企業でのウェブプロデューサーを経て、2015年7月にIKEUCHI ORGANICへ入社された。細部にまでこだわりぬく日本のものづくりに関わりたいという想いからだったそうだ。

直営店では、吸水性の良いもの、長持ちするもの、肌触りがしっかりしたもの、やわらかいものなど、的確なアドバイスを受けながら、好みや利用シーンに合わせて商品を選ぶことができる。
贈り物を選ぼうと何度も触り比べているうちに、その質感に魅せられて自宅用に購入するという方も少なくない。

同社の商品は、厳しい環境基準とオーガニック認定基準をクリアしているものばかりだが、一般的なオーガニック製品の生成り感(ナチュラル)とは一線を画す、色鮮やかなアイテムや、デザイン性の高いコラボアイテムが目を惹く。

「安全性は担保した上で、日用品は生活に彩りを与え、心地いい毎日を過ごしていただくためのもの。当社はカラーやデザインの美しさにも、こだわっていきたいと思っています」

キーワードは「環境」品質と製法にこだわり抜いた自社製品

「池内タオル」時代から、熱烈なファンがいることで知られる同社。
顧客との関係を築き上げられたポイントは、製品の使い心地のよさはもちろんのこと、素材と製法への共感にある。
「特に海外のお客様はオーガニックや環境に対する知識が豊富で、当社のオーガニックを追求する姿勢や、風力エネルギーを使って織り上げるといった製造過程に関心を持たれていることが多いです」

主にOEM(他社ブランド商品の製造)を手がけていた池内タオルは、1980年代から縮小傾向にあったタオル業界を生き抜くため、自社製品の開発に着手。
その際に注目したのが「環境」というキーワードだった。エコに関心の高い顧客の要望に耳を傾け、試行錯誤の末生み出されたのが「最大限の安全と最小限の環境負荷」がコンセプトの自社ブランド「IKT」だ。

2002年「ニューヨーク・ホームテキスタイルショー」で、日本企業として初めて最優秀賞を受賞するなど、「IKT」の製品は、オーガニックやエコに関心の高い海外市場から高く評価された。

時代を読む決断とファンの後押しが会社を支える

自社製品の方向性に自信を深めた受賞の翌年、池内タオルは、大口の取引先の倒産が引き金となり、民事再生を申請する事態に陥った。悩みぬいた末、同社は当時売上の1%に過ぎなかった「IKT」の製造に全力を傾けることを決断する。

この先多くの顧客が求めるのは、安全なもの、環境にやさしいもの、作り手の顔が見えて安心できるものであると信じたのだ。そして、池内タオルファンからの温かい応援が、無謀ともいえる決断を後押しした。

「『がんばれ池内タオル』という応援サイトがインターネット上に開設され、『あと何枚タオルを買えば、会社を続けられますか?』と手紙や電話をいただくこともあったそうです。代表の池内も、ここで倒れるわけにはいかないと感じたと思います」

事業継続の正念場でブランドコンセプトを見直し、本格的に「最大限の安全と最小限の環境負荷でテキスタイルを製造する会社」へと舵を切った同社。8年前、その年に収穫されたコットンの個性をワインのように楽しむ「コットンヌーボー」をスタートしたのも、自然な流れだった。

「私たちは、植物だからこそ不揃いになる品質を価値と感じ、収穫された綿花から糸の製造、織り方に至るまで、毎年の違いを楽しみながら製造しています。毎年購入されるお客様がいらっしゃるほど、根強い人気を誇る商品になりました」

つくりすぎない。それでも生き残る方法を模索する。

近年、IKEUCHI ORGANICは、他社とのコラボレーション製品も積極的に手がけ、これまでアプローチできなかった顧客へ製品の魅力を伝えている。

「私たちは『つくりすぎない』ということも意識しています。大量生産・大量消費の時代をこの先続けられないことは明らかだからです。『メーカーなのに、それで経営が成り立つのか?』と尋ねられますが、幸いなことに、私たちの市場にはまだまだ可能性があります。
IKEUCHI ORGANICの認知度はまだまだ上げられますし、高価格帯のタオルであっても、いいモノを大切に使う文化を創ることができれば、前年比2、300%といった急拡大をさせなくても十分事業を続けられると思っています」

同様に、海外市場も同社にとって大きな余地だった。早くから取り組みを評価されながら、大々的なプロモーションを打てなかった海外市場にもIKEUCHI ORGANIC製品の魅力を伝えたい。そう考えていた同社だが「Alibaba.com」の活用を一度思いとどまっている。

海外展開は時期尚早という考えや、貴重な人材を、海外担当に専任させられるのかという懸念もあった。再び話が進み、2017年12月からの活用スタートにいたったのは、アリババの社員とじっくり話し合ったことがきっかけだそうだ。

「プロモーションに膨大なリソースをかけられないという事情を踏まえ、どうしたら海外で売れるかを一緒に考えてくれました。一度サイトに登録したらおしまいではなく、こまめに連絡を取り合ってサポートしてくれたんです。

アジアだけでなく、欧米諸国にもネットワークを持っていることも魅力でした。当社単独では構築し得ないネットワークを活かせば、待っていても連絡が来るし、自分たちからターゲットをしぼりこんでアプローチすることもできます」

「安全で安心できるものを」子どもへの想いは世界共通

今後は、世界中でベビー用品の販売を強化したいと考えている同社。

「文化に差異はあっても、子どもに安全で心地よいものを与えたいという想いは世界中どこも同じだと思います。そして、子どもは大人以上に『心地よさ』を肌で感じてくれるんです。
大人になっても心地よさは記憶に残っているようで、根強いファンが生まれています。これからも長い時間をかけて、当社製品のファンを増やしたいですね」

IKEUCHI ORGANICの製品が人々によりそい、暮らしを豊かに包みこむ。そんな光景が世界中に広がるのも、近い未来のように感じられた。

IKEUCHI ORGANIC株式会社
https://www.ikeuchi.org/

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