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メディア掲載「ユーストカー」(7月1日号) スカイブルー外国人整備人材の可能性 

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2018年7月7日 15:01   5

メディア掲載「ユーストカー」(7月1日号) スカイブルー外国人整備人材の可能性 (ACC代表取締役 川崎大輔) 
安い労働力からパートナーへ、外国人整備人材の可能性(1)

日本における人材の不足、グローバル化、激変の日本企業。この時代の課題を解決し、生き残り、そして成長を実現するために、整備事業を含む自動車関連会社は外国人労働者の活用にもっと真剣に目を向ける時期ではないだろうか。

◆自動車整備職種の外国人技能実習制度

国内で自動車整備人材の不足が深刻化する中、外国人人材の雇用を検討する中小企業が出てきている。特に外国人技能実習生の受け入れが整備会社を中心に広まっている。

技能実習制度とは発展途上国の外国人を日本で一定期間受け入れてOJTを通じて技術や技能、知識の移転を図る制度である。その国の経済発展を担う人材育成を目的としたもので、日本の国際協力の重要な一翼を担っている。現地の送り出し機関(仲介業者)を通じて、地域や業種など組合単位で受け入れた実習生を、各企業に送るシステムとなっている。

2016年4月1日より外国人技能実習生制度において「自動車整備」が職種に追加された。これによって外国人技能実習生が自動車整備の研修生として日本企業で働くことができるようになった。現在、ベトナムやフィリピン、カンボジアなどから20代の若い人材を中心に、約350名(入国予定含む)が日本全国の自動車整備企業で働いていると言われている。

2017年11月の技能実習法の施行によって、外国人技能自習機構が2018年1月に設立され、新しい技能実習制度がスタートした。優良な団体や企業を認定し、今まで3年だった研修期間を最長5年間へ延長、受け入れ人数枠の拡大も進めていくことで今後の活用メリットは広がりそうだ。

◆自動車整備士養成学校で学んだ留学生

技能実習生に関しての紹介をしてきたが、外国人労働者はもっと幅が広い。国内の自動車整備士養成学校を卒業した外国人もあてはまる。

日本で学ぶ留学生の数は年々増加している。大学、短大、高専などがあるがとりわけ伸び率が高いのが専門学校だ。中でも工業系の専門学校による留学生受け入れ率が高い。特に急増しているのがベトナム人で全体の4割ほどを占めている。

自動車整備士養成学校への日本人入学者数はこの10年ほどで半減。少子化の中で今後減少は更に加速することになるだろう。特に整備会社での人材確保は容易ではない。日本の新卒者の大半はディーラーに就職してしまうため「毎年学校に求人募集を出しているが、全く採用できない」(整備会社の経営者)。そのため学校は外国人にも門戸を開き始めた。

全国自動車大学校・整備専門学校協会(JAMCA)が行ったアンケート調査によれば、7割の学校が留学生を受け入れている。整備学校に通う若いベトナム人留学生は「ベトナムの整備学校を出て整備の会社で働いていたけれど、日本の自動車整備の技術は高いので、もっと勉強したくて日本にきました」と語る。

◆アセアン自動車市場における大きな意義

2017年の年末ごろから、ベトナムやフィリピンからの技能実習生が自動車整備の研修生として日本の整備会社で働き始めた。また、全国自動車大学校・整備専門学校協会(JAMCA)の調査では、「日本の整備士資格に魅力を感じている学生」が全体の半分近くを占めた。今後、日本で整備エンジニアを目指す留学生は増える可能性が高い。

このような外国人技能実習制度、留学生の活用は、将来のアセアン自動車市場の活性化に向けて大きな意義を持つ可能性が高い。なぜなら、アセアンにおける自動車市場は急成長を続けている。アセアンにおける日本車メーカーの自動車シェアは8割を超え、各日本車メーカーは獲得すべき巨大な市場として捉えている。

例えば、ベトナム自動車工業会(VAMA)の発表によると2017年通年の総販売台数(輸入車およびVAMA未加盟メーカーを含む)は、27万2,750台。ベトナムの1人当たりGDPは、モータリゼーションが始まるとされている3,000ドルの水準に迫っている。その上、1億人前後の巨大市場を持つ。2000年には1万台程度であった自動車販売台数が、2015年には20万台を超えた。特に2013年以降は年率平均 35%の急速な成長を見せている。自動車市場の拡大に伴い自動車整備の需要は増えていくことは間違いない。自動車整備はベトナムの産業を担っていく上で重要な職種となるだろう。

そのためには、まず、技能実習生も留学生も、日本での研修や勉強が終了し自国に帰国した後、日本で学んだ整備の技術や知識を足がかりに自国での自動車産業発展に貢献する実績を作ることが重要だと考える。

◆ 求められる外国人整備人材の声

日本における認定工場としての自動車整備会社は約9万2,000社である。その中で約5割の整備事業会社で整備士が不足しており、約1割の事業者がすでに運営に支障が出ている。整備士を採用できなかったと答えた割合は整備専業会社で約4割、ディーラー1割に比べて非常に大きな差が出ている状況となっている。

特に自動車整会社は、中小零細が多く従業員数10人以下の企業が約8割を占める。自動車ユーザーの安全確保、環境に重要な役割を果たしているが、少子化や若者の車離れの進展などにより、自動車整備士を目指す若者が急減。一方で、整備士の高齢化が進展しており(平均年齢43.8歳で、約2割が55歳以上)、近い将来車社会の安全、安心に直結する自動車整備を支える人材不足が更に顕在化することになる。

独自に行った自動車整備会社の経営者へのアンケートでも「整備の外国人技能実習生について検討しています」「自社の課題として整備人材の採用は課題であり、その解決の一助が海外からの人材の受け入れにあるのではと可能性を感じている」「外国人を受け入れたいが、マネジメントやコミュニケーションがきちんとできるか不安というのが外国人雇用における大きな壁となっている」などの声が出ている。

外国籍の人材が整備事業を含む自動車関連業界で活躍していくために求められていることは何なのか。今後は、外国人整備人材の可能性を技能実習生や留学生だけでなくもっと広く捉えて考えていくことが重要だ。更に日本の外国人を受け入れる企業が自ら、それぞれの制度や仕組みを理解し、採用から育成に向けた対応をしていくことが必要となるだろう。

<川崎大輔 プロフィール>
「アセアンビジネスに関わって20年が経とうとしています。アセアン各国で駐在後、日本に帰国して大手中古車企業にて海外事業部の立上げに従事。現在、アセアンプラスコンサルティングを立ち上げアセアン進出に進出をしたい自動車アフター企業様のご支援をさせていただいています。また、アセアン人材を日本企業に紹介する会社アセアンカービジネスキャリアも立ち上げ、ASEANと日本の架け橋を作ることを目指しています。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア経済研究センター外部研究員。

https://ameblo.jp/kawadai1/entry-12389117114.html

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