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【メディア掲載/川崎大輔】「ロードサービスでタイに進出した日系企業」

海外現地事情
コンサルティング
タイ

2018年9月26日 14:00   4

(メディア掲載)業界最大誌「整備戦略」(日刊自動車新聞社発行)でアセアンアフターマーケットについて掲載されました。

今回の【川崎大輔がみるアセアンアフターマーケット】は「ロードサービスでタイに進出した日系企業」。タイにおける新しい自動車サービスビジネスに進出した企業について書かせていただきました。

【川崎大輔がみるアセアンアフターマーケット】

2018年6月にタイの首都バンコクを訪問。現地で、ロードサービスをスタートしたMaruyama Co.,Ltd(以下、Maruyama)のVice Presidentである高井洋平氏に話を聞いた。

◆ 内需が拡大するタイ新車市場

2017年のタイ新車販売台数は、前年比13.3%増の87万台。過去最高の143万台を記録した2012年以来初めての前年比増加。好調な内需拡大の背景には、タイ経済の景気回復や、各社自動車メーカーによる新モデルの投入、ファーストカーバイヤープログラム(初めて自動車を購入した人対象の税金の還付制度)の転売期間終了に伴う買い替えが可能になったためだ。フロスト&サリバンの予測では2018年におけるタイの新車販売台数は、前年比7.6%増で91万台に成長の見込み。デフレ圧力緩和などによる経済成長と中間所得の増加、更に2018年に予定される公共交通インフラプロジェクトとそれによる民間投資の促進が予測されているためだ。特に公共インフラプロジェクトにおいては中型トラックや大型トラック、ピックアップトラックの需要の刺激が期待されている。

◆ タイにおけるロードサービスビジネスの現状

そんなモータリゼーション化が進むタイにおけるロードサービス市場はどのようになっているのだろうか?「ロードサービスのプレーヤーは、全国規模で行う外資の大手が1社あるのみで、あとは個人の小さなロードサービス会社がひしめき合っている状況です」(高井氏)。更に「本格的にタイでビジネスを始めて6ヶ月、現状を知れば知るほど、まだサービスは遅れていて日本の20年前のようです」と指摘する。

日本のロードサービスは世界的に特殊であり保険・カード全てにサービスがついている。そのため全てのロードサービスが、一定水準以上の高品質のサービスを提供している。一方タイでは、サービスの品質が低い。時間にもルーズで、やってくる積載車もボロボロの車が多い。また、日本ではロードサービスは保険の一部となっておりエンドユーザーからロードサービス会社へ直接の支払いが生じない。それに対してタイでは別々のサービスとなっている。そのためエンドユーザーから直接支払いが生じる。そういった意味で、タイではロードサービス事業者の他社との差別化が大きなポイントとなる。

◆ Maruyamaの提供するサービス

2017年4月にMaruyamaは現地法人を設立。2018年1月よりビジネスをスタートした。保険会社からの依頼によって事故・故障の車の引き取りを行う。バンコクの隣のチャチェンサオ県に店舗を構え、そこから200㎞圏内でのサービスを開始。6月からは24時間体制の体制を構築し、所有する5台でサービスを提供している。スタッフ数は、5名のドライバーと4名のコールセンター。ロードサービスの他には、ディーラーや整備工場からの依頼で車の陸送サービスも行う。

現状は、保険会社からの事故・故障車のロードサービスはまだ2割ほどで、残りはディーラーや修理工場からの陸送の依頼となる。ロードサービスビジネスにシフトしていけるように検討をしている。月間の目標台数、200台を目指す。

差別化として、1つ目に日本式のクオリティ・サービスを提供することだ。しっかりと時間を守り、スタッフは制服着用。現場ではお客様の車に触れるときに、手袋やシートカバーなどを利用して日本式の丁寧な対応をしている。日本では当たり前のことを、継続して行うことが将来の大きな差別化に繋がって行くことは間違いない。2つ目に専用アプリの活用だ。GPSシステムを活用したアプリをつくり、さらなるサービス向上を目指している。

◆ ビジネスの課題は人材
高井氏は「タイでのビジネスをスタートして年月は浅いですが、特に人に対する課題が大きいです」と語る。タイではスタッフの教育、人材の定着についてしっかり考える必要がある。人材の育成が進んでいないうちはビジネスが計画通りに進まないという課題も出てくる。「日本には日本の、タイにはタイ独自のビジネスのやり方が存在します。(タイで)ビジネスを行っていくには、タイ人によるマネジメントの存在が重要だと考えるようになってきました」(高井氏)。そのためには、タイ人のリーダーを育て、将来に向けたタイ人によるマネジメント体制を早期に整えていくことが必要となるだろう。

◆ 潜在的な魅力に溢れた市場、タイ
「今後の展開として、直近においては2店舗目を考えています。また中期的には他社とのアライアンスを組み全国規模でのサービス提供を行えるようにして行きたいです。将来は、タイ版のJAFのようなブランドとしての存在を目指しています」(高井氏)。タイも日本と同じ道を辿るとすれば、ロードサービス市場も伸びる可能性がある。そういった意味で日系の中小企業はアセアン自動車ビジネスにおいて優位な立ち位置にいることは間違いない。アセアン諸国でトップレベルの自動車マーケットに成長したタイ。今後は内需の市場拡大とともに、自動車アフター市場の拡大もなされるだろう。そういった意味での潜在的な魅力は大きい。

<川崎大輔 プロフィール>
大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年半ばより「日本とアジアの架け橋代行人」として、Asean Plus Consulting LLCにてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア経済研究センター外部研究員。

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