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(メディア掲載)業界最大誌「整備戦略」(日刊自動車新聞社発行)

海外現地事情
市場調査・現地調査
シンガポール

2018年10月26日 12:56   2

(メディア掲載)業界最大誌「整備戦略」(日刊自動車新聞社発行)でアセアンアフターマーケットについて掲載されました。

今回の【川崎大輔がみるアセアンアフターマーケット】はシンガポールの自動車市場についてです。<近未来都市シンガポール、新しい自動車ビジネスの展望>ということで書かせていただきました。

【川崎大輔がみるアセアンアフターマーケット】

シンガポールにて「アセアン自動車市場とシンガポールの自動車・アフター市場の未来」について講演を行った。日本の自動車アフタービジネスは整備・鈑金だけでなくIoTなどを活用した新しい方向性を今すぐに実行していく必要があると考えている。最先端のシンガポールにおける自動車市場の方向性を紹介していきたい。

◆モビリティサービスの普及促進を進めるシンガポール

Grabで呼び寄せた車でチャンギ空港に向かう。予約をするとすぐにベゼル(ホンダ)の車がホテルにきてくれた。ストレスも渋滞もなく快適なシンガポールの高速道路。Grabとはアプリを用いた配車サービスだ。シンガポールでは2013年からサービスを開始しており、フィリピン、タイ、インドネシア、ベトナム等、東南アジア全域でサービスを展開。

元々は既存のタクシーを配車するサービスだったが、2014年から一般のドライバーが運転する車も含めた配車を行うGrab Carのサービスを開始し、急激にユーザー数を伸ばしていった。2015年のシンガポールにおけるライドシェアの市場規模は8億ドル。2025年には15億ドルに拡大するとの予測もある。

そのような中、シンガポールでは、モビリティサービスの普及促進のため、ライドシェア事業に係る法整備をアセアンの中でもいち早く策定した。更に、EVを活用したカーシェア普及に向けた法やインフラ整備、補助金拠出、駐車場提供の支援を行っている。

◆ 自動車市場を理解する4つのポイント

シンガポールの自動車市場は、市場規模が小さく、安価な労働力もないシンガポールでは自動車は生産されていない。2017年におけるシンガポールにおける新車登録台数は約9万台。
人口割合、所得から考えれば、もっと伸びる可能性があるように思える。しかし、限られた国土から、政府が市場の車両台数を制限している。シンガポールの市場を理解するポイントを見てみる。

ポイントの1つとして、「需要ではなく政策ベースの市場」というのがある。シンガポール政府が自動車の登録台数の動きをCOE(Certificate of Entitlement)という車両所有権証書の発行枚数でコントロールしている。シンガポールではCOEを取得しなければ、自動車を購入することができず、政府が税・法で自動車の総量を管理しているのだ。自動車市場の伸びは限定的となっている。

2つ目として、所得の割に低い自動車普及率となっている。一般的には、1人あたりGDPと自動車普及率の間には相関関係が見られ所得が高ければ、自動車普及率も高い。しかし、シンガポールに限っては、所得水準に対して自動車普及水準が極端に低い。

3つ目は、世界で最も車が高いということ挙げられるだろう。COEを含む税金などにより、世界で最も自動車保有に対しての価格が高い。自動車保有者の大部分が高所得者層であり、高級なブランドが高いシェアを占める傾向がある。アセアン全体での日本車シェアが83%の割合に対してシンガポールは60%と他国に比べても小さい。日本でいう一般車カローラ(アルティス)のシンガポールでの新車販売価格は約800万円だ。

最後に新モビリティサービスなどの先進性がある。最後にアセアンの中で最も自動車のシェアドサービスの普及度合いが高い。モビリティサービスや自動運転サービスが経済的に得であれば自家用車は購入しなくても良いという合理的な消費マインドを持つ人が多いのだ。

◆ シンガポールの自動車市場の展望

一言でいえば「自動車の増加を抑制しながらスムーズな移動を目指す」国家。アフターモータリゼーションを迎え、これまでアセアン諸国とは全く異なる展望をとらえている。政府の施策として、前述のモビリティサービスの普及促進に加えて、バスやタクシーなどの都市部の交通インフラを自動化することを目指し、自動運転バス・タクシーの実証実験を支援。自動運転技術の早期活用を目指している。また、先端技術の実験環境整備を行っており、スタートアップ企業のシンガポールへの招聘(しょうへい)や補助金支援、官民学連携のコミッティを組織する取り組みにも積極的だ。最終的にはスマート国家の実現を目指した新規技術や事業モデルの導入を促進する柔軟な規制緩和を行っている。

日本では、岩盤規制、そして看板系列という既得権の縛りがあり、新しいことができない。アセアンの各国の新しい取り組みにおいていかれている。そのような中、シンガポールのシステムを活用することは、日本企業にとっても、最先端技術へのアクセス、新しい技術やビジネスモデルの実証実験、有効なパートナーシップの構築、金銭的なサポートの獲得など多くのメリットをもたらす。アセアンという成長市場への足がかりにもなる一方で、グローバルに展開する先進技術をいち早く試すという活用の仕方も有効だ。

シンガポールでは既に国土面積の12%が道路で、土地の制約やニーズの競合を踏まえると、道路網を更に拡張する余地は限定的だ。そのため公共交通機関やモビリティサービスへの転換が必要不可欠となっている。また高齢化が進んでおり、新しいモビリティサービス(シェアドサービス)や自動運転を積極的に取り入れる先進性を実現した新しい自動車ビジネスモデルの導入の実験を行っている。エンジン規制や助成金を推進しておりEVの普及率が高くなるだろう。

シンガポールは世界に先駆けて、未来の自動車市場の課題解決に向けた実証実験を行っている。日本は常識や既得権に縛られて何もできていない。今後の自動車産業の方向性を示し、早期に実現していく必要があるように思う。

<川崎大輔 プロフィール>
大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年半ばより「日本とアジアの架け橋代行人」として、Asean Plus Consulting LLCにてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア経済研究センター外部研究員。

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