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アリババ株式会社の海外展開ブログ


鍵は差別化!競合に打ち勝った中小企業

ノウハウ

2018年11月9日 17:38   3

はじめに

国内で戦うにしろ、世界に出るにしろ、どんな製品・サービスにも競合が必ず存在します。
まったく同じモノ・サービスであれば、資本力や人材力のある大企業に中小企業が打ち勝つことはできません。

中小企業が大企業も含めた競合の中で戦うには、ユーザーに価値のあるものを提供し、かつ「他の製品・会社とはここが違うんだ」という明確な特長、優位性をアピールし、差別化することが重要です。

差別化には種類がある
・価格による差別化
・技術による差別化
・提供方法による差別化
・商品コンセプトによる差別化
・サービスによる差別化

など、差別化にはいろいろな切り口があり、その企業の強みや商材などによりとるべき戦略は異なるでしょう。

本記事では、競合が多い業界の中で唯一無二の差別化した商品を武器に戦い、成功を収めた中小企業の事例を紹介しながら、差別化戦略のヒントを探っていきます。

生活に必要な服だけを(株式会社オールユアーズ)

競合が多いアパレル業界で、生活に必要なものだけを求めて注目されている企業があります。
株式会社オールユアーズです。同社が目指すものはインターネット時代のワークウェア。仕事着と日常着が曖昧になってきたことに注目し、生活にストレスのない服を作りファンを獲得し続けています。

創設者で代表の木村昌史氏は「服にまつわるあらゆる常識を壊して、服の不自由さから人々を解放する」という意味の「LIFE SPEC」を会社の理念におき2015年に同社を設立しました。
木村氏は学生時代から大手アパレルメーカーに勤務する中で、いち早くファッショントレンドを届けることよりも、エンドユーザーにとって何か意味のあるものを届けたいという想いが芽生えたことから、総創業を志したのだそうです。

そんな想いで生まれたオールユアーズの服は一見すると、見た目はどこにでもあるようなシンプルなデザインのものが多く、目立った特徴があるというものではありません。
ではなぜ、オールユアーズは多くのメディアに取り上げられ、ファンを獲得し続けているのでしょうか。

それは、それぞれの服が持つ性能にあります。

例えばパンツとジャケットは、乾燥機やアイロンが不要でそのまま洗濯機に入れるだけですぐ乾き、面倒なケアは必要ありません。
またシワになりづらいためカバンに詰めて持ち運ぶことができる、水や汚れを弾く、においを消す、など今、時代が求めている機能がオールユアーズの服には詰まっているのです。

地方の無名企業がヒットさせたシャワーヘッド (田中金属ホールディングス 旧:株式会社田中金属製作所)

地方の水栓部品加工会社の孫請け企業から不運を好転させメーカーへと成長させた企業を紹介します。

岐阜県にある田中金属ホールディングスは、平成20年に主要取引先メーカーが事業撤退したのを機に、現状を打破したいという想いから自社製品の開発に力を入れ始めました。
そこで開発したのが高性能シャワーヘッドです。毎日使うシャワーだからこだわりたいと開発したシャワーヘッドの開発によって同社は大きく成長することになります。

大手や他企業に負けない同社の強みは何なのでしょうか。

それは、同社だけが作れるシャワーヘッドの機能性にあります。通常のシャワーヘッドは、水を体にかけ汚れを洗い流すものであり、水圧や節水、手元止水機能の有無で差別化されます。
しかし、同社はそれらの機能に加え、健康と美容機能を付随させました。
自然水流ながらも、極めて小さな気泡を流水中に発生させるマイクロナノバブル理論を開発しました。

しかし、機能のいい製品でも、売れるまでが大変でした。一度は倒産の危機が訪れたこともありました。そんな時、完売王と呼ばれる販売のプロを紹介してもらったことにより急展開します。

社長自ら東京で実演販売を試みたのです。
これが功を期して同社のシャワーヘッドは一気に注目を浴び、テレビに取り上げられるまでになりました。
経常利益は1.4%からなんと25.6%へと飛躍的に成長したといいます。現在も国内外問わず多くの売り上げを獲得しています。

日本の最高級茶をワインボトルで(ロイヤルブルーティージャパン株式会社)

ロイヤルブルーティージャパンが発売しているボトルティーは1本数千円から数十万円にもかかわらず、年間約7万本を販売しています。

ペットボトルの大衆茶が多く消費されている中で、ここまでの売り上げを誇るのは、茶を喉が乾いた時の消費物ではなく、飲むことによる精神体験に着眼しているところにあります。

創業者の吉本桂子さんは、お酒が苦手な人でも食事をしながらリラックスした優雅なひと時を楽しむと豊かさを味わってもらいたいと、お酒を飲むときと同様に「お茶を飲むことによりリラックスする」という体験を作ろうと考えました。

精神体験を作るという着眼点から同社が取り組んだことは、茶をワインボトルで提供することと日本の最高級の手摘み茶を用いることでした。
最高級の手摘み茶は、3~7日間かけて水出しで抽出、添加物を使用しません。加熱殺菌もせず、クリーンルームでワインボトルにボトリングするという業界初の製法を用いています。

同社のワインボトルティーは、今や国内外問わず高く評価されており、個人からホテル、航空会社と幅広く愛されています。
お茶から作り出される新しいリラクゼーションをぜひ一度体験してみたいですね。

販路開拓と製品のブランド化に成功しヒット(浅野撚糸株式会社)

浅野撚糸株式会社は、安価な製品が多く輸入される繊維業界で累計販売300万枚を超える自社製タオルを生み出した企業です。

現社長の浅野雅巳さんは大学卒業後に小学校と中学校で4年ほど教諭をされていました。母親の病気を機に父親である先代が創業した同社に入社します。

当時は安価な中国製品の流入によって売り上げが落ちており、価格では競争することができませんでした。そこで、品質と機能を高めることと、名付けによるブランド化を目指します。

生まれたのは、糸を独自に開発したことで一般のタオルに比べ吸水性能154%、速乾性にも優れ、洗濯してもボリュームが続く高品質タオル。
「エアーかおる」と名付けられたそのタオルは、柔らかい素材を用いているため肌への害が少なく、乳幼児にも使うことができます。今後は医療現場での使用が期待されているようです。

また同社は、特殊撚糸工法開発時に戦略的基板技術高度化支援事業という経済産業省の事業を活用しています。
これは、製品化につながる可能性の高い研究開発およびその成果の販路開拓への取り組みを支援してくれるものです。

中小企業においてこのような支援を得るための情報収集も必要かもしれません。

小さな会社が生む世界が認めたねじ(ハードロック工業株式会社)

豪州や英国、ポーランド、中国、韓国、台湾の鉄道や世界最大の航空機メーカーの米ボーイング社、欧州のロールスロイス社から指名を受け注目された会社があります。

ハードロック工業株式会社です。同社が手がける製品はナットと呼ばれる、ねじに使われる部品です。
小さな会社のねじが世界の大企業からの注目を集めた理由は「一度締めたら絶対に緩まない」という特徴にあります。従来の「ねじは緩むもの」という常識を壊し、「緩まないねじ」を開発しました。

開発途中では「絶対に緩まない」という自信が持てる製品ができず、試行錯誤を繰り返していたある日、今のハードロックナットが出来上がるきっかけが訪れます。

開発者で代表の若林克彦氏が自宅近くの神社で大鳥居を見ていたとき、ふと、「鳥居に用いられているクサビをねじに利用することで緩まないねじができるのでは」とひらめきます。
早速くさびを応用したねじを開発し、ハードロックナットという絶対緩まないねじが完成したのです。ハードロックナットはねじ緩みによる事故を防ぎ、完全なる安全性を確保します。

定期的に行わなくてはならないメンテナンスのコストも無くすことができるため、世界の名だたる企業から声がかかるようになったのです。

さいごに

これら、競合に打ち勝ち成功した企業は、
・身近な生活からアイデアをもらう
・自社だけの技術を活かす
・強みを広げる

などを共通して行なっています。

差別化の形は様々ありますが、日々の生活やお客様からの声などから自社の強みを見つめ直し、自社だけができることを追求し広げることで、思わぬ差別化のインスピレーションが生まれてくるかもしれません。

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