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中国分散型太陽光発電と電力小売自由化は新たなビジネスチャンスをもたらすか?

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2019年1月8日 14:28   2

■ブログ記載日時:2019年1月7日 カテゴリ:太陽光発電
記事元:http://www.integral-japan.net/?p=22545

皆様明けましておめでとうございます!今年も気合を入れて中国新エネ産業の最新情報を伝えていき、少しでも多くの日本企業様にビジネスチャンスを見出してもらえたらと思います!現在弊社では水素エネルギーに関する問い合わせを多く受けるようになりましたが、中国は水素エネルギーだけでなく太陽光や風力でも新たらビジネスチャンスが生まれつつあり、弊社では独自の分析・考察手法により分かりやすく皆様に情報を伝えていきたいと思います。そこで2019年第一弾のブログでは中国の分散型再エネ発電の動向をご紹介し、併せて2018年より開始した中国での電力小売自由化がもたらすビジネスチャンスについて考察していきたいと思います。

1. 急増する分散型太陽光発電
再エネの発電は電力会社などが手がける大規模集中型の発電と、エネルギーの消費地近くに分散配置された、比較的規模の小さい発電設備が発電するものに分けられ、後者によって発電されるエネルギーを分散型再生可能エネルギーと呼びます。現在のところ分散型再生可能エネルギーの発電はほとんどが太陽光発電です。

中国国家能源局が発表した統計データによれば、2018年上半期の太陽光発電設備の新規導入設備容量は24.31GWで、うち発電所による発電設備が前年同期比30%減の12.06GW、分散型太陽光発電設備が前年同期比72%増の12.24GWとなっています。

昨年5月31日に中央政府が提出した「太陽光発電に関する事項に関する通知書」によって、大規模太陽光発電設備の地上設置の制限や固定買取価格や補助金の引き下げ(0.05元/kWh引き下げ)が行われました。この結果、これまで(過剰と言えるほど)勢いよく太陽光発電設備の導入を進めていた国内太陽光パネル産業は急ブレーキをかけることになりました。しかし大規模集中型の太陽光発電が減速する一方で、分散型太陽光発電は勢いが衰える気配が全くありません。


(出所:図は国家能源局統計データより弊社作成)

これは一体どうしてでしょうか?今回は分散式太陽光発電の簡単な収益モデルの具体例を示しながら説明していきます。
まず分散型太陽光発電の基本的な仕組みから説明していきます。このパートは飛ばして収益シュミレーションから読んで頂いても構いません。

2. 分散型太陽光発電の基本的な仕組み
まず分散型太陽光発電を行うには、その発電事業の接続する電圧階級が35kV以下の場合は当該発電設備容量は20MWを超えてはならず、発電設備容量が20MW以上50MW以下の場合は接続する電圧階級が110kV以下でなければならないとの条件があります。

分散型太陽光発電は基本は電力消費地近くでの発電が前提となるため、大きな送電電圧が不要で、またそうすることで送電による電力ロスや送電費用を抑えることができるという特徴があります。

分散型太陽光発電事業には以下の3つの小売り形式があります。

1)自由小売取引
分散型太陽光発電事業者と電力消費者が直接小売契約を結び、自由な小売り価格により電力を販売します。また、発電事業者は電網会社(電力会社)に*グリッド使用料金を支払います。

2)電網会社への販売委託
分散型太陽光発電事業者が電網会社に電力の小売販売を委託します。電網会社が一定の電力価格からグリッド使用料金を差し引いた価格を発電事業者に支払います。発電事業者が複数の発電事業を運営している場合このモデルが適用されるケースがあります。

3)全ての発電電力の電網会社への売却
分散型太陽光発電事業者が発電した全ての電力を電網会社に販売し、価格は中央政府が規定する各省各都市に定められた固定電力価格により規定されます。

*グリッド使用料金は以下の公式により算出されます。

グリッド使用料金=電力消費者が接続する電圧等級に対応する送電料金ー分散型太陽光発電事業エリアの最高電圧等級に対応する送電料金
一般的な工商業では、例えば発電事業者が35kVでグリッドに接続し、電圧等級10kVのグリッドに接続している電力消費者に送電を行う場合のグリッド使用料は北京の場合だと0.4505-0.4263元=0.0242元/kWh になります。

図:2017〜2019年北京の送電料金表

(出所:国家能源局公開情報)

さて、前置きが長くなりましたが、それでは実際に北京にあるとある物流パークにおいて分散型太陽光発電を行うケースをシュミレーションしていきます。

3. 分散型太陽光発電のケースシュミレーション
ケース1)自家発電自家消費、余剰電力を電網会社に売電するケース

北京にあるとある物流パークにおいて物流企業A社は自社が保有する10万平方メートルの建物屋上を利用して太陽光発電による自家発電自家消費を行うことを検討しています。全ての屋上面積に太陽光パネルを設置すると設備容量は約10MWになります。物流企業Aの年間自家消費電力は年間発電量の50%と仮定することにします。本発電エリアの工業・商業向け電力の平均価格は0.7元/kWhです。発電した余剰電力は全て電網会社に0.3598元/kWh(北京の脱硫火力発電価格の卸価格)で買い取られます。分散型太陽光発電には発電補助金として0.37元/kWhが交付されます。発電量は年間発電利用時間1000時間として仮定することにします。

この前提条件から計算される物流企業Aの太陽光発電から得られる収入は以下のようになります。自家消費により節約できる電力料金分も計算に入れることにします。

自家発電自家消費による収入:10MW x 1000h x 50% (0.7元/kWh + 0.37元/kWh)=5,350,000元
電網会社への売電収入:10MW x 1000h x 50% x (0.3598元/kWh + 0.37元/kWh) = 3.649,000元
収入合計:自家発電自家消費による収入+電網会社への売電収入= 8,999,000元

ケース2)自家発電自家消費、余剰電力を別電力消費者に販売するケース

それでは2018年からスタートした電力小売自由化の制度を利用して、本物流パークから5kmほど離れたメーカー企業Bに余剰電力を販売することを検討しています。この場合はどうなるでしょうか?企業Bも物流企業Aと同一変電所のエリアにあるとします。企業Bの使用電力電圧等級は10kVとします。メーカー企業Bとは交渉の末、エリアの工業・商業向けの平均電力価格に20%値引きして電力を販売する契約を結んだと仮定します。

すると物流企業Aの収入モデルは以下のようになります。

自家発電自家消費による収入:5,350,000元(同上)
企業Bへの売電収入:10MW x 1000h x 50% x (0.7/kWh x 0.8 -(0.4505 – 0.4263)元/kWh + 0.37元/kWh) = 4,529,000元
収入合計:自家発電自家消費による収入+電網会社への売電収入= 9,879,000元

つまり、このケースだと電力小売自由化の制度を利用することで、従来よりも約10%ほど収益が向上することになります。

ここでポイントとなるのは、収益性を大きく左右する企業Bへの販売電力価格です。現在中国では一般的に分散型太陽光により発電した電力は電網会社の電力小売価格より1〜2割引で取引されることが一般的です。何故なら電力消費者には再エネ消費の割当などの義務が課されていないため、再エネを消費してもらうには正規の電力小売価格より安くないとインセンティブが働かないためです。

さて、ここで重要になってくるのが国家能源局が2018年から導入を検討している「再生可能エネルギー電力割当」制度です。

この記事の続きは弊社ウェブサイトにて閲覧できます(http://www.integral-japan.net/?p=22545)

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■ウェブサイトURL: http://www.integral-japan.net

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