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川崎大輔のアセアン市場丸わかり(3)

コンサルティング
ミャンマー

2019年3月25日 10:38   2

3/22発売のプロトさんの自動車流通新聞にご掲載いただきました。

川崎大輔のアセアン市場丸わかり(3)<中古から新車へ、急変するミャンマー>

ミャンマー政府は2011年の民政移管の際に「経済開放と完成車輸入の解禁」の方向性を打ち出した。2012年には2007年以降登録の車であれば中古車の個人輸入を可能とした。右ハンドル輸入も認められた。その結果、2011年の日本からミャンマーへの中古車通関台数は19,621台で2012年には120,805台と急増。ヤンゴンの朝夕のラッシュ時はひどい。ミャンマーで保有される自動車の7割がヤンゴンに集まっている。

道路インフラがない中、急に車の台数が増えたため交通渋滞が激しくなった。そのため、政府は自動車の増加による渋滞緩和と環境保護を検討。2016年から政府は自動車の輸入を制限。2018年にはついにミャンマー政府は中古車政策によって、右ハンドル車の輸入が乗用車、商用車、共に禁止にされた。日本からの中古車輸出が不可能になった。日本からの中古車輸入の規制が開始されてから新車市場に追い風が吹き始めた。

ミャンマー正規自動車販売業者協会(AADA)によれば、2016年の新車販売台数は4168台、2017年は8223台と倍増。ミャンマーにおける新車シェアは、1位がスズキで2016年1139台、2017年3397台と3倍近くになった。SKD(セミノックダウン)で現地組み立てをやっているスズキ、フォード、日産、KIAが伸びている。ヤンゴン管区ではCBU(完成車輸入)だと登録ができないが、SKDは登録できるためだ。政府が現地生産車を優遇している。

いま、新車ディーラーが地方への出店を加速している。CBUしか行なっていないメーカーの新車はヤンゴンで登録できない。スピーディーに地方拠点を構築するため、中古車ディーラーの新車ディーラーへの鞍替えによる出店を行なっている。ミャンマー自動車市場はいま変化の真っ只中にいる。自動車を取り巻く制作環境が不透明であるため難しい対応も迫られるだろう。変化が起きている市場には、常に新たなビジネスチャンスが生まれることはどこの市場も変わらない。ミャンマーは日本が約半世紀前に経験したモータリゼーションの波をこれから経験しようとしている。

<川崎大輔 プロフィール>
大学卒業後、香港の会社に就職しアセアン(香港、タイ、マレーシア、シンガポール)に駐在。その後、大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年半ばより自らを「日本とアジアの架け橋代行人」と称し合同会社アセアンプラスコンサルティング にてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。2017年に株式会社アセアンカービジネスキャリアを立ち上げアセアン各国からの外国人整備エンジニアを日本企業へご紹介。アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア経済研究センター外部研究員。

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