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SinoHytec、中国初の水素ステーション視察

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中国

2019年4月26日 16:54   5

視察先:北京億華通(SinoHytec)北京本社

場所:北京市中関村東昇サイエンステクノロジーパーク、永豊水素ステーション

 

3月21日に言わずと知れた中国燃料電池システムメーカーのリーディングカンパニーである北京億華通(SinoHytec)と同社が管理運営している永豊水素ステーションをNEDO北京事務所と共に訪問して参りました。SinoHytecからは総経理秘書(中国では副総経理に相当する)の李家新氏(写真中央)以下SinoHytec社員3名と、同社と水素ステーションの建設・運営で提携している海珀? (HyPower)の趙輝氏に出迎えて頂きました。

同会議ではSinoHytecの事業紹介から、最新の燃料電池システムの紹介、今後冬季北京五輪向けに建設を進めている燃料電池システム生産工場などの最新の取り組みの一端をご紹介頂きました。

同社は2012年に清華大学の教育基金及び投資会社、個人投資家の出資によって北京に設立されました。清華大学新エネルギー自動車技術センターなどの技術をバックに、2015年にカナダHydrogenics社と燃料電池スタックの供給で提携、同年に中国で最も古くから燃料電池(スタック)開発を行なっている上海神力を買収して以来、同社のスタックは多くの商用車に採用されています(2018年ではシステムの市場シェアでトップ、27%)。

低温起動特性(-30℃起動可)、高効率かつ製品安定性で一定の定評があり、供給先の自動車OEMメーカーは東風汽車(Dongfeng)、中通バス(Zhongtong)、中植(Zev)、宇通バス(Yutong)、福田(Foton)、海格(Higer)、安凱(Ankai)など合計7社23車輌(別記事参照)に登ります。

全国政協副主席の万鋼氏も昨年のFCVC2018(ルーガオ開催)の講演で名指しでSinoHytecを燃料電池メーカーのモデルと位置付けるなど、中国政府からの支持も厚く、今最も勢いのあるFCメーカーと言っても過言でないでしょう。

 

今年1月に報道された冬季北京五輪に向けて国電投(SPIC)、北京汽車福田(Foton)、SinoHytecで三方戦略提携を結び、共同で水素ステーションの建設、燃料電池車の応用実証を推進していくというニュースは印象的でした。(国家電投は燃料電池スタックの開発、水素生産、貯蔵・輸送、並びに水素ステーション建設方面で資源を持ち、北京億華通は車用燃料電池のシステム化でノウハウを持ち、北汽集団傘下の北汽福田は新エネ車(軽~中型トラック、バス等)の開発ノウハウを持ち、既に市内公共バス実証プロジェクトにもFCバスを投じています)。

これら冬季五輪に向けたFCVの需要と、全国各地のFCV需要の拡大に対応するため、現在北京に近い張家口市において、燃料電池システムの生産工場を建設しています。一期工事は既に完了しており(年間生産能力2000セット)、現在は第二期の工事(年間生産能力1万セット)を開始しており、2019年に竣工する見込みとのことです。

また、張家口北部において、風力発電所の廃風を利用した10MW級水電解水素製造工場の建設が進んでおり、年間で1580トンの水素を張家口市内の水素交通に供給していく計画となっています。

SinoHytecは伝統的には燃料電池のシステム化(インテグレーション)を行う会社でしたが、上海神力の買収に象徴されるように、現在は「外殻から内殻へ」という開発方針を掲げており、現在はより開発の難易度の高い燃料電池スタックの開発、MEAなどの核心部材の内製化を目指しています。各地の環境や車輌種によって異なる様々な性能要求に応えるべく燃料電池設計の多様化を計り、各々のニーズに最適な製品を供給していくことで市場をとるという考え方です。

その取り組みの一環として、昨年にカナダに独自の燃料電池R&Dセンターを設立しており、今年は日本にもR&Dセンターを設立する計画があるとのことです。

今後もSinoHytecの開発動向には目が離せません。

会議後は、会社から車で30分ほどのところにある中国で最も歴史のある永豊水素ステーション(2008年に北京五輪に向けてBPと清華大学の出資により建設)の見学を行いました。

現在も現役で稼働しており、一日あたり平均で200Kgの水素を、30台前後の燃料電池バスに供給しています。燃料電池バスのほとんどは同地区の会社の通勤用バスとして使われており、公共バスは5台(北汽Foton製)のみ実証運行に投入されています(2018年末運行開始)。乗車に興味のある方は海淀区の公共バス384番線で乗車することができます。

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