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「明日のお客さん」はどこにいるのか!(黒崎屋)

ノウハウ

2019年6月26日 18:09   3

この連載の第17回で、常識破りに見える鮮魚店の話を綴りました。売り場面積がわずか3坪。取り扱うのは極上のそのまた極上の「一の線」ばかりで、鮭の切り身ひとつが2000円もするのに、この店を愛してやまない客が驚くほど多く、遠方からもやってくるほど、という内容でしたね。

専門の小売店舗が受難の時代にあっても、こうした「奇跡の鮮魚店」というのは存在するということをお伝えしました。

「奇跡の鮮魚店」、実はまだまだあるんです。今回お話ししたいのは、北陸・富山に店を構える「黒崎屋」。
今年(2019年)3月に場所を移転して、扱う商品の幅も広げ、リニューアルオープンしました。

移転まもない時期に、富山まで足を運んで、この店を訪ねてみましたけれど…いや、びっくりです。店舗の総面積は100坪程度と、それほど大きくない一軒なのですが、駐車場でクルマをさばいている警備員さんに尋ねたら(そもそも個人経営の店舗で警備員さんがいることにも驚いた)、「今日は1500台くらい、クルマが来るでしょうね」とのこと。つまり、1日の来店客が1000人単位ということですね。

■午前と午後「2つのお客さん」

上の画像を見てください。刺身ひとつ買うにも、すごい数の、人、人です。これは確かに1日1000人を超えて来店しているな、という感じです。

まず、「黒崎屋」の前身である「黒崎鮮魚店」の話をさせてください。

この春の移転前、「黒崎鮮魚店」は、富山市の郊外、周りにはただただ田んぼが広がっているというような場所にあるごく小さなスーパーマーケットの、これまたわずかな一角にテナントとして入っている鮮魚店でした。パッと見、ただの魚屋さんです。

現在のご主人が東京の大学を卒業後、この家業を引き継ぐべく戻ってきたころ、年間の売り上げは1億円台半ばだったと言います。町はずれの小さな鮮魚店(それも小規模スーパーのテナント)と考えれば、それでも立派な売り上げと思いますが、ご主人がここから頑張った。

「変わらないと、生き残れない」

そう心に決めたといいます。そして、すぐさま動きます。まず何から?

「高く仕入れて、高く売るのは面白くない」

だから魚河岸で魚を仕入れるタイミングひとつ、他の小売店とは違う道を探りました。具体的には……たとえば1kg700円で競り落とされる場面では我慢して、同等に質のいい魚が半値近くまで下がるのを粘り待ちする。

次に考えたのは、誰を狙うか、にありました。

「プロ向けの料理屋卸と、一般のお客さんに向けたスーパー、その間をいく」

どういうことか。今から20年ほど前の当時、富山ではプロ向けはプロ向け、消費者向けは消費者向けと、各鮮魚店の位置付けは明確に分かれていたといいます。両方を兼ね備えた店は、いわば空白区でした。ならば、その両取りでいこうと、ご主人は決めた。朝から午前中は料理人を相手にし、昼下がりからは夕刻までは一般客を迎え入れるということです。さらに言うと、プロの料理人向けの業務は、既存の料理屋卸よりも丁寧な対応を貫こうと考えた。料理人の求めに細かく応じて、日曜や祝日にも動くという話です。

さらに、もうひとつ、決断して完遂したことがありました。

「市場で仕入れても、実際に店でさばいて『失敗した』と少しでも感じた魚は、ためらうことなく売り場から外しました」

これ、簡単に見えて、難しいことですよね。ただでさえ専門小売店が不遇な時代に、代替わりしたばかりの個人店が、そこまで徹底できるのか。コスト上、経営を圧迫しないのか。

「でも、そうしないことには、料理人からも個人客からも、信頼は得られない。失敗した魚をいさぎよく外すことが、ゆくゆくはプラスになる」

同時に、仕入れでの失敗を防ぐため(それはそうです。失敗続きだと店が倒れます)、仕入れる港を県内全域に広げました。ご主人がその足で通いつめ、港での信頼を勝ち得たと聞きました。

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